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ちょこっと歳時記 初午

今年も大炉の時期がやって参りました。


逆勝手に切った字の通り「大きい炉」を使うこの点前は、裏千家独特のものです。


ただでさえ二月は節分会、初午、現代ならバレンタインデーと続き、その後は梅が見頃に…と趣向には困らない月ですが、

更に大炉までとなると他の月より短いのにやることが盛りだくさんです。


画像は先日寄せさせていただいた初午茶会のおうつりである稲荷せんべい。


稲荷はイネナリ(稲生)からきた文字で、稲を生育させる農耕神です。

稲荷明神の遣いである狐が馬に乗って山から降りてくるのが初午の日だと言われており、

今年は十二日になります。


茶人に縁深いところで言えば、

元伯宗旦居士は稲荷への信仰が特に篤く、

かの有名な宗旦銀杏を植える際、

伏見稲荷で売られている壺々に土を入れたものを求められたことや、

宗旦狐の逸話など、稲荷との結びつきがとても有名ですね。


私個人としては、

実は宗旦狐より三条小鍛冶宗近の名刀小狐丸の方が馴染み深いのは内緒です…

世代的なものと、能の「小鍛冶」が好きで…


神体時の弟子なれば 小狐と裏に鮮やかに♫



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